「精製水は、腐る前に早く使い切った方がいい」

という話を聞いて、精製水の適切な保存方法が気になった方もいるのではないでしょうか？
あるいは、使用期限内に精製水を使いきれるかどうかが心配になる方もいると思います。

この記事では、精製水が腐ることを心配されている方向けに、適切な保存方法・対処法について解説します。

「そもそも、精製水は腐るの？」ということからていねいに解説するので、ぜひ参考にしてください。

※精製水
精製水とは、特別な製法によりカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を除去した水のことです。
不純物を含まない「純水」であり、美容や洗車・工業機械の洗浄などに幅広く使用されています。

精製水は腐る？腐らない？

結論からいえば、本来精製水は腐りません。

そもそも「腐る」とは、細菌や微生物がタンパク質を分解することにより状態を悪化させてしまうことです。

精製水は、不純物が除去された「純水」なので、タンパク質を含んでいません。
従って、精製水そのものは本来腐らない、ということです。

では、なぜ「精製水は腐る」と言われるのでしょうか？
あるいは精製水に使用期限が設けられているのでしょうか？

それは、精製水を保存しているうちに、空気中などの不純物が精製水に入り込んでしまうためです。
精製水が腐る仕組みを理解するには、水道水や井戸水などが腐る仕組みを考えれば分かりやすいので、比較のために紹介します。

水道水が腐る仕組み

水道水には、わずかながら細菌や微生物が含まれています。
飲用水として安全に飲めるよう管理され、消毒されているため、これらの細菌は健康上問題ありません。

また、水道水において非常に重要なポイントは、塩素系消毒剤が配合されていることです。

塩素系消毒剤は水への菌の繁殖や侵入を防ぐ働きがあるので、塩素の効果が持続している間は、菌が繁殖して腐ることはありません。

塩素系消毒剤の効き目の長さは、温度や環境によって異なります。

• 沸騰・・・10分以上の沸騰で塩素系消毒剤が除去されます
• 直射日光・・・半日から2日間程度で塩素系消毒剤が除去されます
• 冷暗所・・・直鎖日光を避ければ、3日間程度塩素系消毒剤の効き目が持続します
• 冷蔵庫内・・・1週間程度、塩素系消毒剤の効き目が持続します

つまり、水道水は最大で1週間程度、安全に使用できるということです。
なお、塩素系消毒剤が除去されると、元々の水道水内の細菌が繁殖すること、空気中から細菌が侵入することなどから、水道水が腐ってしまいます。

井戸水や川の水が腐る仕組み

井戸水や川の水には、当然のことながら塩素系消毒剤が含まれていません。
また、一般的に水道水以上に細菌を多く含んでいます。

従って、汲み置きしておくと井戸水や川の水はすぐに菌が繁殖してしまいます。

では、井戸の中でなぜ井戸水は腐らないのでしょうか？
その答えは、井戸内の細かな砂や土などが微生物や細菌を自然にろ過しているためです。
また、井戸内には微生物の栄養となる物質が少ないこと、気温が低く菌の繁殖にはあまり適していないことなども理由として挙げられます。

また、川の水は常に流れているので、基本的には菌が繁殖しづらい環境です。

以上の理由により、井戸水や川の水は汲み置きをすれば腐りますが、自然の環境下では腐らないということです。

→ただし、含まれる細菌の種類や数によって、そもそも飲み水に適していない井戸水や地下水はあります。

精製水そのものは腐らないが、異物が混入すると腐る

精製水そのものは腐りませんが、細菌や微生物の異物が混入すると腐ってしまいます。

精製水は、水道水から塩素系消毒剤などを除去した水であるため、細菌や微生物などの侵入をブロックすることができません。
従って、空気中などの微生物は水道水よりも侵入しやすい水であるといえます。

菌の侵入を防ぐために、精製水は密封容器に入れられていますが、開封後や使用期限が過ぎてしまった精製水は、やはり菌が繁殖してしまうリスクがあるということになります。

→精製水に使用期限があるのは、長時間保存していると容器が劣化してしまう可能性があることや、ごく微量とはいえ少しずつ空気中の細菌などの不純物が侵入してしまうリスクがあるためです。

精製水を腐らせてしまわないためにできること

せっかく購入した精製水を腐らせてしまうのはとてももったいないことです。
不純物が入っていないと思って使用した精製水に菌が繁殖していたら、そもそも精製水の意味がありません。

では、精製水を腐らせてしまわないためにはどうすれば良いのでしょうか？

この章では、精製水を腐らせずに使用するために大事なポイントを2点紹介します。

適切に保存する

精製水を腐らせないためにまず考えたいことは、適切な保存方法です。

精製水の適切な保存環境は以下の通りです。

• 直射日光が当たらないところ（直射日光があたると菌が繁殖しやすいため）
• 15～40℃の温度（菌が繁殖しづらい温度）

以上の環境にて、密封容器にて保存することが望ましいといえます。
また、一般的には開封後の精製水は菌が繁殖しやすいため、できるだけ早めに使い切ることが望ましいでしょう。
具体的には、冷蔵庫や冷暗所などです。

精製水の保存環境については「精製水の保存方法解説！適切な保存条件と管理方法とは」の記事に詳しく記載しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

メーカー直販の「精製水.com」で購入する

あまり指摘されませんが、精製水の鮮度も重要です。

通常、精製水はメーカーが出荷してから半年から、1年間程度の使用期限が設定されていますが、一般的にはメーカー→販売店→消費者といった流れになるため、購入時点で製造から月日が経過しているケースがあります。

しかし「精製水.com」は精製水メーカーである、サンエイ化学工業の直販サイトです。

注文が入ったその時に、出来立ての精製水を出荷するため、半年間の使用期限がフルに残された状態です。

また、密封容器にもこだわっており、開封後もおよそ半年間程度、品質に影響が生じることなく利用できる精製水です。

長く安全に使用したい方は、ぜひ「精製水.com」にてお買い求めください。

また、精製水を使いきれるかどうかが心配な方は「精製水の使い道！３つの用途からわかるメリットや魅力」にて使い道を解説しているので、ぜひヒントにしてください。

まとめ

精製水が腐ることはありませんが、不純物が含まれない純粋な水だからこそ、空気中の微生物や細菌などが侵入して繁殖してしまう可能性があります。
その状態こそが、精製水が「腐った」状態です。

精製水を腐らせないためには①使用期限を守ること②保存方法を守ること③「精製水.com」で精製水を購入すること、の3点が効果的です。
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