精製水の保存方法解説!適切な保存条件と管理方法とは
精製水は殺菌剤が配合されていないデリケートな水なので、保存方法にも気を配る必要があります。
当サイト精製水.comで取り扱いをしている精製水については、6か月間という使用期限を設けていますが、あくまでその期限は正しく管理された状態での期間です。保存方法によっては、6か月よりも前に水の性質が変わってしまい使用できなくなってしまうこともあります。
では、どのような条件が最適な保存方法なのでしょうか?
今回は精製水に適した保存方法とその根拠、また在庫管理での重要性についてを解説します。
精製水(純水)のベストな保存方法!
精製水の保存方法考える際に最も重要となるのは保存環境です。
精製水の保存に適した環境
温度:0~40°C
保存環境:冷暗所(直射日光が当たらないところ)
従って、例えば工業用精製水であれば温度管理のできる倉庫や工場内などでの保管が理想的ということになります。美容サロンやクリニック、歯科医院などの場合はバックヤードやスタッフルームなどが適しています。
逆に直射日光の当たる屋外や、内部の温度が高温になりやすいコンテナ、車内などは適していないということになります。
以上が精製水の保存場所の大前提ですが、よりイメージしていただきやすくするためにOKの箇所とNGの箇所を具体的に紹介します。
直射日光のあたる屋外⇒×
水質に変化が生じる恐れがあるため、直射日光のあたる場所での保管はNGです。
長い時間、精製水が直射日光にさらされると水の酸素と水素が分解してしまったり、アルカリが強くなってしまったりするなどの変化が生じる可能性があります。さらに直射日光にさらされることで精製水が高温になり、細菌が繁殖しやすくなってしまう可能性も考えられます。
必ず、屋内で保管するよう徹底して下さい。
冷蔵庫⇒〇
特に開封済みの精製水について、少しでも長持ちさせるために冷蔵庫での保管を考えられることもあるかと思います。
家庭用のものであれ、業務用のものであれ、冷蔵庫は0~40°Cの冷暗所という条件を満たしているので、保管場所として使用していただく分には全く問題ありません。また、低温に保たれているので、細菌が繁殖しづらいという点では、常温での保管よりも保管に適している場所であるともいえます。
しかしながら、冷蔵庫だからといって過信は禁物です。例えば、食中毒の原因となるリステリア菌などの細菌が冷蔵庫内でも増殖することが知られている通り、冷蔵庫内だから長期保存できるというわけではないからです。
冷蔵庫で保管をする場合も、未開封の場合には使用期限を守ること、開封後の場合にはできるだけ早く使い切ることを徹底しましょう。
冷凍庫⇒NG
細菌の繁殖を防ぐためには凍らせればよいと考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、精製水は0°Cよりも下の温度での保存方法は推奨していません。
氷点下でも「極限環境微生物」といって、増殖できる微生物が存在することと、容器の性質に変化が生じる可能性があるためです。
従って、食品などと同じように冷凍庫で保存するというわけにはいきません。
精製水は適切な在庫の管理も重要
精製水を適切に保存するには、保存場所だけではなく管理方法も重要です。
工場での在庫管理の基本的なことですが、具体的なポイントを挙げると以下の通りです。
- 先入先出の徹底
- 購入した日付を記載しておく
- 在庫数と発注数量の管理
- 整理整頓をし、乱雑・乱暴に扱わないこと
精製水は使用期限内であれば品質は保たれますが、品質変化により無駄になってしまうことを避けるためには古いものから使用することを徹底しましょう。そのためには、倉庫内での在庫の整理や管理が重要です。
また、フタを開けたままにしたり、乱雑に扱って容器にダメージが生じたりすると、精製水の品質に影響を与えてしまう可能性があるので、乱雑に扱わないように注意することも必要です。
まとめ
今回の記事では、精製水の保存方法について紹介しました。
不純物の入っていない精製水は消毒液も入っていません。6か月間の使用期限が設けられていますが、0~40°Cの冷暗所で適切に保存した場合の保存期間です。水質や保存容器の品質に影響が生じる恐れのある直射日光のあたる場所や冷凍室での保管はNGです。
保存方法だけではなく、先入先出をはじめとした管理方法も重要なので、併せてチェックをしてください。
使用期限を過ぎた精製水は、精製水としては使用できないので、処分したり清掃用に使用したりするなど、使用可能な在庫と混ざらないように注意しましょう。