【精製水でサラツヤ髪へ】ダメージケアに精製水が効果的な理由とは?

【精製水でサラツヤ髪へ】

エイジングケア商品を販売する、アンファー株式会社がおこなったアンケート調査において「髪のダメージによって女性の見た目年齢は5.7歳上に見える」という結果が出ました。

参照:「CanCam.jp

調査結果を見るまでもなく、エイジングケアや美容において特に女性にとっては髪の重要性を強く意識するものですが、それにしても顕著な数値だといってよいのではないでしょうか?

それにもかかわらず、ヘアケア用品はそれほど種類があるわけではありません。ヘアケアやスタイリングに用いられるのは、シャンプー、トリートメント(リンス)、ヘアワックス程度です。ここに、AGA対策としてのスカルプ商品が加わる程度です。これらの中に低刺激のもの、毛髪や頭皮に潤いを与える成分などが含まれたものがヘアケア用品として使用されています。

しかし、近年特に主張されているのが、ヘアケアに関する盲点についての指摘です。洗髪や寝ぐせ直しの際などに使用する水道水が、実は髪のたんぱく質に悪影響を及ぼすため、浄水や精製水のような、塩素系の消毒剤が含まれていない水を使用すべきであるということです。

今回は、髪の成分や精製水の概要を踏まえたうえで、美しい髪を保つため、取り戻すために精製水が効果的なのか、という点について探っていきます。

水道水の残留塩素は髪にダメージを与えるのか?

ヘアケア用品としての精製水の使用法

美しい髪を維持するためには、水道水(お湯)のシャワーや寝ぐせ直しが望ましくないという考え方があります。この時にポイントとなるのが、水道水に含まれる残留塩素です。

残留塩素が含まれた水道水の髪に対する影響は主に二点あると指摘されています。水道水の性質を明らかにしたうえで、髪への影響について検証していきます。

水道水に含まれる残留塩素について

水道水は、水道法という厚生労働省の指導により作られた法律の規定に基づいて、成分などが細かく定められています。この成分は、人が水道水をおいしく安全に飲むことができるために設けられたもので、細菌やミネラルに関する規定値が定められています。そしてその中には、一定の濃度において塩素系の消毒剤を使用することが規定されています。

塩素系の消毒剤の使用が義務付けられているのは、塩素系消毒剤を入れることによりレジオネラ菌を始めとした、レジオネラ菌などに対する殺菌効果が認められているからです。また、水道水を使用した際に、空気中から新たな微生物や細菌などの混入を防ぐ効果があるためです。

水道水の塩素系消毒剤は、一般的には「カルキ」が有名です。

残留塩素が髪に与える影響

残留塩素が髪に与える影響

参照:「TORAY」

塩素系の消毒剤は、たんぱく質の性質を変化させたり壊したりする働きがあるため、含有量が多い場合には、人の皮膚や目、そして髪の成分に対しても悪影響を及ぼす可能性があることが指摘されています。

●残留塩素が髪に与える影響①髪の老化の原因になる
水道水に含まれる塩素系の消毒剤には、酸化作用によってたんぱく質の状態を変化させる働きがあります。従って、髪に塩素系消毒剤が付着した場合、以下の症状の原因となる可能性があります。

  • 髪が細くなる
  • パサパサした潤いのない髪になる
  • 抜け毛が増える

「若々しい髪」といえば、ボリュームがあり潤いやツヤのある髪ですので、まさに髪の老化につながるといえます。

●残留塩素が髪に与える影響②フケやかゆみ、枝毛の原因となる
残留塩素が髪の外側部分のキューティクルや、頭皮のたんぱく質の状態を変化させることにより、フケやかゆみ、枝毛を生じさせる原因になることがあります。

※一般的に、ヘアケア商品や低刺激シャンプーには、抗酸化作用の成分が含まれているものが少なくありませんが、これらは髪や頭皮に対する酸化作用を抑えることで髪のツヤやハリを守る目的で配合されています。

髪の性質について

髪の性質について

参照:信州大学

毛髪の成分の大半はたんぱく質です。全体の約8割を占めるコルテックスという成分を保護膜でもあり、髪のツヤを出す成分でもある、キューティクルが覆っています。濃度の高い塩素によってキューティクルがダメージを受けてしまうと、塩素系消毒剤によって直接的にダメージを受けてしまうことに加えて、保護膜が傷んでしまい、ダメージを受けやすい髪になってしまうという可能性があるといえます。

実際に水道水においては、人体において悪影響を及ぼさないレベルで、塩素系消毒剤やミネラル、細菌などの分量の管理、チェックがされているので、水道水によるシャワーや寝ぐせ直しなどの影響を具体的に指摘したデータはありませんが、塩素が除去された精製水の方が髪にとって負担が少ないということについては十分根拠があるといえるのではないでしょうか。

ちょうど、別の記事において、皮膚と精製水に関する内容をまとめましたが、髪においても同様であるといえます。水道水と皮膚・肌との関係に関しては、「【精製水で肌荒れ改善へ】水道水や市販化粧品の成分から徹底検証」の記事にて詳細を解説しています。水道水の肌への影響やスキンケアについて興味のある方は、こちらもぜひご覧ください。

ヘアケア用品としての精製水の使用法

ヘアケア用品としての精製水の使用法

精製水が実際にヘアケア用品として、どのように使用されているのかについて紹介します。

使用法①シャンプーをした後に精製水ですすぐ

洗髪をした後に精製水ですすぐことにより、シャワーの水道水に含まれる塩素系消毒剤を洗い流し、髪へのダメージを抑える方法です。

使い方としては、スプレーボトルなどに精製水を移し替えてから髪に拭きかけている方が多いです。塩素系消毒剤や髪の不純物を洗い流すようなイメージなので、髪がサラサラになったと感じる方が多いです。

使用法②精製水を使用した後に洗い流さないタイプのトリートメントや栄養剤を使用する

不純物の含まれていない精製水は、水道水に比べると髪や頭皮への浸透性に優れています。この性質を利用して、精製水で髪や頭皮に潤いを与えてからトリートメントをするという使用法もあります。

あくまでイメージですが、プレ化粧水で肌に潤いを持たせてから、化粧水や乳液などの保湿成分を浸透させるような使い方です。

使用法③精製水での寝ぐせ直し

多くの口コミが報告されているのが「精製水を使うと寝ぐせが簡単になおる」「精製水を寝る前にスプレーするだけで寝ぐせがつきにくい」というものです。方法は、スプレーボトルに入れた精製水を髪に噴射して、ドライヤーの冷風で乾かすだけです。

簡単に試せることですので、もし頑固な寝ぐせに困っている方がいらしたら試してみてはいかがでしょうか?

まとめ

美容の用途での注目が高まっている精製水は、ヘアケアに関しても多くの方から「効果を実感した」との声が上がっています。

髪は、外見の印象において大きな影響を及ぼす部分ですが、その割には対策が後回しになってしまいがちな個所でもあります。髪の構造や性質、水道水や精製水の性質を把握することで、髪のダメージケアだけではなく、エイジングケアや薄毛、フケ、かゆみ対策などに対処できる可能性があります。

美容に関心の高い方は、手作り化粧品やアロマディフューザーなどの用途で、余った精製水を髪に試してみるのも手軽で良いのではないでしょうか。